ハイブリッド車とガソリン車って結局どっちがお得なの?
そんな疑問を持ったことはないでしょうか。ハイブリッドになって燃費もよくなりお得感もあり思わずハイブリッド車を購入してしまった。でも、実際に乗ってみると思ったほどお得に感じない。。。なんてこともあります。
そう、実はハイブリッド車はお得ではありません。
では何故お得ではないのか、車両本体価格と燃料代に注目し解説していきたいと思います。
前提条件について
それでは、ハイブリッド車とガソリン車を比較しやすいように同型車でハイブリッドとガソリンの設定がある車両で見ていきたいと思います。
また、前提条件を決めたうえで比較していきたいと思います。
- 比較する車両
① HONDA:フィット
〈e:HEV BASIC〉、〈BASIC〉
② TOYOTA:ヤリス
〈X ハイブリッド〉、〈X〉 - 年間の走行距離
12,000km/年(月平均 1,000km走行) - 燃費
カタログ表記のWLTCモードを使用
実燃費での計算は個人差があるためより比較しやすいカタログ表記で行う。 - PHEV(プラグインハイブリッド)、EV車、燃料電池車は含めません。
外部から充電可能な車両や燃料に水素を使用する車両については除外しています。 - ガソリン単価
2023,4,19時点のレギュラー店頭価格(全国平均) 168円/ℓが継続したと仮定します。
車両価格と燃費
ハイブリッド車とガソリン車の価格差は、同一グレードで比較すると車両本体価格は約40万円ほどの価格差で、燃費の差は平均で約13km/ℓほどです。
① HONDA:フィット
〈e:HEV BASIC〉
価格:1,997,600円 燃費:30.2km/ℓ
〈BASIC〉ガソリン車
価格:1,592,800円 燃費:18.7km/ℓ
② TOYOTA:ヤリス
〈X ハイブリッド〉
価格:2,013,000円 燃費:36.0km/ℓ
〈X〉ガソリン車
価格:1,624,000円 燃費:21.6km/ℓ
ハイブリッド車が価格は高いけど低燃費なので、数年で価格差を回収できそうに思いますね。
年間で消費するガソリンの量とコスト
つづいて、ガソリンの年間消費量と年間の燃料代についてみていきましょう。
ちなみに年間消費量と年間の燃料代の計算式はこんな感じ
《年間消費量[ℓ] = 年間走行距離[km] ÷ 燃費[km/ℓ]》
《燃料代[円] = 年間消費量[ℓ] × ガソリン価格[円/ℓ]》
「さすがに分かるわっ!!」と言われそうですが念のため。
① HONDA:フィット
燃料消費量の差 :244ℓ
年間の燃料代の差額:40,992円
〈e:HEV BASIC〉
年間消費量 :397ℓ
年間の燃料代:66,696円
〈BASIC〉ガソリン車
年間消費量 :642ℓ
年間の燃料代:107,856円
② TOYOTA:ヤリス
燃料消費量の差 :222ℓ
年間の燃料代の差額:37,296円
〈X ハイブリッド〉
年間消費量 :333ℓ
年間の燃料代:55,944円
〈X〉ガソリン車
年間消費量 :556ℓ
年間の燃料代:93,408円
グラフにするとこんな感じ
年間の燃料代は、ハイブリッド車の方が約4万円もお得になります。
当然、さらに低燃費になればなるほどランニングコストはどんどん安くなっていきます。
車両価格の差を回収するには何年必要?
さて、ここまで車両価格と燃料代について比較してきましたが、この車両価格の差を燃料代の差額で比較した際に何年で車両価格の差を回収できるでしょうか。
ここまで読んでいただければ容易に分かると思いますが、
① HONDA:フィットでは
車両価格の差:約41万円 ÷ 燃料代:約4.1万円/年 = 約10年
走行距離換算:12万km
② TOYOTA:ヤリスでは
車両価格の差:約39万円 ÷ 燃料代:約3.7万円/年 = 約10.5年
走行距離換算:12.6万km
それぞれ、10年乗り続けてトントン10年以上乗り続けてやっとお得になっていくのです。
まとめ
最後まで見て頂いてハイブリッド車がお得じゃない事にお気づき頂けたと思います。
しかし、実はお得になる人もいます。それは月間の走行距離が多い人です。
例えば、タクシーや会社の社用車などに適しています。
個人利用でも、2,000km/月を走行すれば約5年で価格差を回収できます。
車によく乗る人、お買い物にしか使わない人といったように人それぞれ状況は様々です。今回は一般的な使用状況で計算をしています。ご自身の使用状況と購入予定の車両価格が分かれば下記の式にその数字を入れ、計算してみてください。
回収年数 = (ハイブリッド車価格 – ガソリン車価格) ÷ ((年間走行距離 ÷ 燃費) × ガソリン価格)
とはいえハイブリッド車は、環境に優しい車です。
購入する候補に挙げて頂きご自身の購入目的と照らし合わせて頂ければと思います。
最後に、この記事がみなさんの新車購入の参考になれば幸いです。
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